中島理論で見るGIレースの勝ち馬(1991年編)

[Notes]

気まぐれな名マイラー、ダイタクヘリオス。首の高い走法で、歯をむき出しにして走る姿は何とも言えない愛嬌がありました。全10勝のうち、1番人気で勝ったのはわずかに1回(3歳時のさざんか賞)。いわゆる「新聞を読める馬」と揶揄されることもありましたが、1600m戦に限っては10戦4勝、2着4回。着外の2回は3歳秋のマイルCS(12番人気17着)、5歳春の安田記念(1番人気6着)。1200mから2000mまでの重賞を計7勝。総収得賞金6億8995万2400円は、ダイタクヘリオスが引退した当時、JRA史上3番目の獲得賞金額でした。武豊騎手をして「本気で走ったら、あの馬が1番強いですよ」と言わしめた、個性派のマイル王でした−ちなみに、7回の重賞制覇のうち5回までも2着に牝馬を連れてきています。優男、ダイタクヘリオス(笑)。ダイイチルビーとの仲の良さは、よしだみほさんが自書の漫画の中で示されていましたが、ダイイチルビーの母仔3代高松宮杯制覇をぶち破ったのがダイタクヘリオスでした−。

父はビゼンニシキ。皇帝シンボリルドルフ、生涯ただ1頭のライバルとして有名です。ビゼンニシキは、その父ダンディルートより8歳時の0交配を受けた名馬です。3歳秋のスワンSで故障、引退しましたが、もし無事に行っていたらマイルの王者として君臨していたやも知れません。母はネヴァーイチバン。ダイタクヘリオスの姉に北九州短距離Sの勝ち馬スイートラブ、妹にダイタクリーヴァの母スプリングネヴァーを輩出しました。牝系は、8号族スタイルパッチ系。同馬は1952年に競走馬として輸入され、通算41戦9勝。輸入者は石塚栄五郎氏。この牝系からニ冠馬カブラヤオー、エリザベス女王杯馬ミスカブラヤ、サルノキングなどが出ています。

えっ、コメントに気合が入っているって?ハハハ、好きなんですよダイタクヘリオスとその父ビゼンニシキ(笑)。