Home >> B&B >> 第68回日本ダービー出走馬(その2)

第68回日本ダービー出走馬について、中島理論的考察を中心に述べてみたいと思います。その第2回目は出走馬決定順6位〜9位の馬5頭についてです。<初出:2001/05/24>

※先祖馬の生年月日の後にある(  )内の数値は、受け渡した活性値の値を示しています。

馬名 8代残牡先祖数 潜在能力指数 少ない先祖
(外)クロフネ
芦毛 1998.3.31[F2-R]
10/128
()
Classic Go Go
形相の遺伝 料の遺伝 母の何番仔?
フレンチデピュティ 4.875 3番仔(流産後)
母父 祖母父 曾祖母父
フレンチデピュティ(1.25)
栗毛 1992.1.30
Classic Go Go(0.75)
鹿毛 1978
Icecapade(1.25)
芦毛 1969
Roberto(0.00)
鹿毛 1969
祖母 曾祖母 4代母
ブルーアヴェニュー(1.75)
芦毛 1990.2.15
Eliza Blue(1.50)
芦毛 1983
コレラ(1.00)
黒鹿毛 1978.2.18
Catania(0.625)
1958

[Notes]
NHKマイルカップ1着馬が初めて日本ダービーに向かいます、クロフネ。開放元年に黒船の襲来となるでしょうか。そう言えば、同じフレンチデピュティ産駒のノボジャックが黒船賞を勝っていますね。何かの暗示でしょうか(苦笑)。

[セールスポイント]
メンバー中唯一のGIホースとなります。3歳3月の時点で芝2000mを「1分58秒6」というとんでもないタイムで走れるスピードが魅力的。芝の状態が良かったにせよ、あんなに楽そうに勝ったのに、何なんだその勝ち時計は。中距離で持続するスピードが最大の持ち味と考えます。配合面では、やはり母父「Classic Go Go」というスーパーマイナースタリオンに目が行きます。代表産駒がプエルトリコGIIIの勝ち馬って……。日本の繁殖牝馬でこの血を持っている馬は、母ブルーアヴェニューくらいではないでしょうか。さすがに外国産馬という感じです。

[ウイークポイント]
Phalaris4段付け配合。母父により血の活性化がなされているとは言え、やはりイヤな感じはします。あとは、中2週のGI連続出走でしょうか。秋以降ならばともかく、3歳春時点での中2週のGI連続出走は大変だと考えます。力は最上位ですが……。

馬名 8代残牡先祖数 潜在能力指数 少ない先祖
キタサンチャンネル
黒鹿毛 1998.2.27[F22]
8/128
()
ロジンスキー
形相の遺伝 料の遺伝 母の何番仔?
ロジンスキー
(ボールドラッド)
5.00 7番仔
母父 祖母父 曾祖母父
ヘクタープロテクター(0.25)
栗毛 1988.3.4
ロジンスキー(1.25)
鹿毛 1978.5.11
バーバー(1.00)
鹿毛 1965
パーソロン(0.50)
鹿毛 1960
祖母 曾祖母 4代母
キタサンクイン(1.25)
黒鹿毛 1984.4.19
パーセント(1.25)
鹿毛 1978.5.22
タケユタカ(1.50)
1971.6.6
ハヤススム(1.00)
1958.3.1

[Notes]
中山で行われたNZTは見事な逃げっぷりでした、キタサンチャンネル。演歌の大御所・北島三郎さんにとって、初めての中央重賞勝ち馬となりました。

[セールスポイント]
しぶとい逃げ脚。マイルくらいの距離で、スローペースに持ち込んで逃げた時に、粘り強さを発揮します。伊達に1600mのGIIを勝ち、GIIIでダンツフレームを苦しめての2着になっていません。配合面でも、上手くクロスが折り重なり、8代残牡先祖数は『8/128』という1桁の数値となりました。そして、曾祖母父パーソロンにより資質の固定化がなされています。日本のヘクタープロテクター牡駒初のGIIウイナー、さすがによくできた配合となっています。

[ウイークポイント]
形相に関係無く父『ヘクタープロテクター』産駒であること。日本のハーレムで行われるGIでは、何故か勝ち切れません。可哀相ですが。

馬名 8代残牡先祖数 潜在能力指数 少ない先祖
テイエムサウスポー
栗毛 1998.5.14[F3-L]
17/128
()
ロングミック
形相の遺伝 料の遺伝 母の何番仔?
フォーティナイナー 5.25 or 3.25 3番仔
母父 祖母父 曾祖母父
フォーティナイナー(1.00)
栗毛 1985.5.11
ロングミック(0.25)
芦毛 1981
チャイナロック(1.00)
栃栗毛 1953
ライジングフレーム(0.75)
黒鹿毛 1947
祖母 曾祖母 4代母
テイエムメデル(1.50)
鹿毛 1991.4.21
ニホンピロエバート(2 or 0)
鹿毛 1974.3.17
ライトフレーム(1.00)
黒鹿毛 1959.3.15
グリンライト(0.75)
栗毛 1947

[Notes]
テイエム軍団が日本ダービーに送り込みます、テイエムサウスポー。その名の通り、府中コースでは京王杯3歳Sを制しています。ニホンピロウイナーの甥が、大一番を迎えます。

[セールスポイント]
軽快な先行脚。Mr.Prospector系らしい軽いスピードが持ち味。そして、牝系の底力。日本が誇るフロリースカップ系第六フロリースカップ分枝、グリンライト系。牝系近親には伯父にマイルGI3勝のニホンピロウイナー、従姉にローズSの勝ち馬ニホンピロスワン、曾祖母ライトフレームの直仔にニ冠馬キタノカチドキ、エリザベス女王杯馬リードスワローがいます。活力はあります。

[ウイークポイント]
形相の対象が父『フォーティナイナー』であることにより、2000mまでの距離に強いと判断します。ダービーの距離はやはり長いでしょうか。

馬名 8代残牡先祖数 潜在能力指数 少ない先祖
ボーンキング
鹿毛 1998.5.13[F1-L]
16/128
()
イングリッシュプリンス
形相の遺伝 料の遺伝 母の何番仔?
Sadler's Wells
(Fairy Bridge)
5.25 6番仔
母父 祖母父 曾祖母父
サンデーサイレンス(0.75)
青鹿毛 1986.3.25
Sadler's Wells(1.50)
鹿毛 1981.4.11
イングリッシュプリンス(0.00)
鹿毛 1971
Val de Loir(1.00)
鹿毛 1959
祖母 曾祖母 4代母
バレークイーン(0.25)
鹿毛 1988.4.16
Sun Princess(1.75)
鹿毛 1980
Sunny Valley(1.75)
鹿毛 1972
Sunland(1.50)
栗毛 1965

[Notes]
皐月賞と京都新聞杯の惨敗で株を下げています、ボーンキング。しかし、新馬戦の後の京成杯を勝ったように、エリートであることには違いありません。半兄フサイチコンコルドに続いて日本ダービー制覇となりますでしょうか。松田国英調教師はクロフネと合わせて2頭出しとなります。

[セールスポイント]
追ってバテないしぶとさ。中山の芝2000mを3走連続で走っても平気な頑健さ。外国人騎手との相性の良さ。牝系の勢いと底力。5代母Sunny Gulfの別分枝から、前週の第62回オークスを制したレディパステルが輩出されました。既述の通り、自身も第63代日本ダービー馬・フサイチコンコルドの半弟となります。

[ウイークポイント]
鞍上のデザーモ騎手が前週のオークスで1着となってしまったこと。いえ、同一騎手のGI2週連続制覇は最近あまり印象にありませんので…。

馬名 8代残牡先祖数 潜在能力指数 少ない先祖
ルゼル
鹿毛 1998.5.7[F42]
16/128
()
No Argument
形相の遺伝 料の遺伝 母の何番仔?
Zafonic 5.25 or 3.25 3番仔(?)
母父 祖母父 曾祖母父
Zafonic(1.75)
鹿毛 1990
Tom Rolfe(1.25)
鹿毛 1962.4.14
No Argument(1.50)
鹿毛 1960
パナスリッパー(0.25)
栗毛 1952
祖母 曾祖母 4代母
Schezerade(1.25)
鹿毛 1984
April Fancy(2 or 0)
鹿毛 1967
April Slipper(1.00)
栗毛 1962
April View(1.00)
鹿毛 1949

[Notes]
青葉賞を逃げ切って日本ダービー挑戦権を獲得しました、ルゼル。クロフネに続く外国産馬の襲来です。関東の気鋭・田村康仁調教師が送り込みます。

[セールスポイント]
母系で受け継がれきたスタミナに、Mr.Prospector系のスピードを注入しました。中距離での逃げ脚は、眼を見張るものがあります。そして、東京コースは2戦2勝しているように相性の良いコースです。地の利はあります。

[ウイークポイント]
父『Zafonic』の形相が出ていること。本来はマイラー色の強い父系です。また、直父系Mr.Prospector系馬が日本ダービーを勝つのは、もう少し後のことのような気がします。あとは、牝系が「42号族」ということかなぁ。近親に活躍馬が出ていますし、気にする必要はないのでしょうけれど。


第68回日本ダービー出走馬(その1)  へ戻る
第68回日本ダービー出走馬(その3)  へ行く
第68回日本ダービー出走馬(その4)  へ行く


HomeB&BBlog日記(過去ログ)履歴書サイトマップ
2000〜2008  オオハシ  colorfulmelody.nakajima@gmail.com