トニービン 鹿毛 1983.4.7 種付け時活性値:0.25 |
カンパラ 黒鹿毛 1976.2.19 |
Kalamoun 芦毛 1970 |
ゼダーン 1965 |
Khairunissa 1960 | |||
State Pension 鹿毛 1967 |
オンリーフォアライフ 1960 | ||
Lorelei 1950 | |||
Severn Bridge 栗毛 1965 |
Hornbeam 栗毛 1953 |
Hyperion 1930.4.18 | |
Thicket 1947 | |||
Priddy Fair 鹿毛 1956 |
Preciptic 1942 | ||
Campanette 1948 | |||
ダイナカール 鹿毛 1980.5.10 仔受胎時活性値:1.00 <中央5勝。オークス(現GI)勝ち馬> [母の2番仔] |
★ ノーザンテースト 栗毛 1971.3.15 種付け時活性値:0.00 |
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 |
Nearctic 1954.2.11 |
Natalma 1957.3.26 | |||
Lady Victoria 黒鹿毛 1962.2.20 |
Victoria Park 1957.5.10 | ||
Lady Angela 1944 ♀ | |||
シャダイフェザー 鹿毛 1973.2.20 仔受胎時活性値:1.50 <中央3勝> [母が2年連続不受胎後の3番仔] |
ガーサント 鹿毛 1949.4.5 種付け時活性値:1.75 |
Bubbles 1925 | |
Montagnana 1937 | |||
パロクサイド(GB) 栗毛 1959 仔受胎時活性値:1.25 <英5勝> |
Never Say Die 栗毛 1951 種付け時活性値:1.75 |
||
Feather Ball 栗毛 1952 仔受胎時活性値:1.50 <英1勝> |
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
トニービン (ゼダーン系) |
ノーザンテースト (Northern Dancer系) |
ガーサント (Hermit系) |
Never Say Die (Nasrullah系) |
父の活性値 | 母父の活性値 | 祖母父の活性値 | 曾祖母父の活性値 |
0.25 (9歳時交配) |
0.00 (8歳時交配) |
1.75 (23歳時交配) |
1.75 (7歳時交配) |
父の分枝状況 | 母父の分枝状況 | 祖母父の分枝状況 | 曾祖母父の分枝状況 |
Nasrullahの5代孫 | Nearcoの3代孫 | Whaleboneの10代孫 | Nasrullahの直仔 |
8代残牡先祖数 | 4代血統構成 (資質固定指数) |
潜在能力値 | 少ない先祖etc |
---|---|---|---|
5/128 | A ★A G A (0.66) |
3.30 | ガーサント Northern Dancer0化 |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 何番仔? |
ガーサント (Neil Gow) |
5.25 | 母はオークス馬 (No.8-F) |
4番仔 (2連産目) |
潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。
『母仔2代』エアグルーヴ。熱発で桜花賞(GI)を回避したエアグルーヴ。3月2日のチューリップ賞(GIII)以来85日ぶりのレースとなったオークスでした。1番人気に押されたエアグルーヴは、初の2400mの距離も何も関係無く、集団前方でピタリと折り合い、直線を力強く抜け出してきました。末脚勝負に賭けた桜花賞馬ファイトガリバーの追撃を、1馬身半差押さえた所がゴールでした。母ダイナカールとの母仔2代オークス制覇の偉業達成の瞬間でした。勝ち時計は2分29秒1。エアグルーヴの鞍上は『平成の天才』武豊騎手。1993年のベガ、1995年のダンスパートナーに続くオークス3勝目となりました。所属は栗東・伊藤雄二厩舎。伊藤師は1987年のマックスビューティ以来となるオークス2勝目。オーナーは吉原毎文(つねぶみ)氏。生産は早来・社台ファーム(現ノーザンファーム)。
エアグルーヴの牝系は、1968年に英国より輸入されたパロクサイドを日本の基礎繁殖牝馬とする8号族。母ダイナカールは通算18戦5勝。その主な勝ち鞍に第44回オークス(現GI)があります。ダイナカール、タイアオバ、メジロハイネ、ジョーキジルクム、レインボーピットの5頭が横一線でゴールしたそのレース。2分30秒9のドラマの中で、5頭は同タイムのハナ、アタマ、ハナ、アタマ差の戦いを演じました。大種牡馬ノーザンテーストの0遺伝(8歳時交配)を受けたダイナカールは、史上稀に見る大激戦オークスの勝ち馬となりました。それから10年後、繁殖入りしてから不振だったダイナカールの産んだ4番仔が、トニービンとの間にできたエアグルーヴでした。この孝行娘のオークス勝利により、クリフジ&ヤマイチ母仔以来史上2組目の母仔2代に渡るオークス制覇となりました。また、不受胎後の2番仔であるカーリーエンジェルの初仔に、マイラーズカップ(GII)&阪神牝馬特別(現阪神牝馬S、GII)を制したエガオヲミセテが出ています。名繁殖牝馬への道を歩み始めたダイナカール。けれど、残念ながら1999年4月15日に急死しました−亡くなる11日前の1999年4月4日に出産した9番仔モノポライザーは、2002年のクラシック有力候補として活躍中です−。祖母の後追いをした訳ではありませんが、エガオヲミセテも2000年2月11日の山元トレセンの火災により亡くなってしまいました……。エアグルーヴの祖母シャダイフェザーは2勝。初仔ダイナフェザーは5勝を挙げ、BSN杯(OP)を勝ったフェザーマイハットを出しました。ダイナカールは2番仔となります。不受胎後の3番仔に京成杯3歳S(現京王杯2歳S、GII)3着馬ダイナソレイユ、4年間産駒を出せなかった後の4番仔に福島民報杯(OP)を勝ったハイフェザーを出しました。曾祖母パロクサイド(英国産)は英国で5勝。初仔シャダイカールは父Carlemontの持込馬。同馬は6勝を挙げ、東京・4歳牝馬特別(現フローラS、GII)3着、オークス(現GI)4着があります。シャダイフェザーは2年連続不受胎後の3番仔となります。6番仔ヨドセローナは0勝ですが、その直仔リアルバースデーは第56回日本ダービー(GI)の2着馬です。ちなみに、リアルバースデーの名付け親は映画監督の森田芳光氏ということです。7番仔ヒカリサイドも0勝ですが、その直仔ダンディアポロは小倉3歳S(GIII)、フェニックス賞(OP)、小倉障害S(OP)を勝った小倉好き馬でした。
↓エアグルーヴの近親牝系図を示しておきます。
Feather Ball 1952 英1勝 |パロクサイド 1959 英5勝 ||シャダイカール 1969 6勝 オークストライアル(現GII)3着 ||シャダイフェザー 1973.2.20 3勝 |||ダイナフェザー 1979.4.2 5勝 ||||フェザーマイハット 1987.5.13 5勝 BSN杯(OP) |||ダイナカール 1980.5.10 5勝 オークス(現GI) ||||カーリーエンジェル 1990.6.1 0勝 |||||エガオヲミセテ 1995.5.27 4勝 マイラーズカップ(GII) 阪神牝馬特別(GII) |||||アドマイヤハッピー 1998.6.1 現役 紫苑S(OP)3着 ||||エアグルーヴ 1993.4.6 9勝 天皇賞・秋(GI) オークス(GI) 1997年年度代表馬 ||||モノポライザー 1999.4.4 現役 |||ダイナソレイユ 1982.3.28 2勝 京成杯3歳S(GII)3着 |||ハイフェザー 1987.3.28 5勝 福島民報杯(OP) ||ヨドセローナ 1976.2.24 0勝 |||マックホープ 1983.5.29 5勝 ||||マッチポイント 1990.4.23 0勝 |||||トウカイポイント 1996.5.18 現役 中山記念(GII) カブトヤマ記念(GIII)2着 |||||パープルエビス 1997.5.8 現役 スプリングS(GII)2着 アーリントンC(GIII)2着 |||リアルバースデー 1986.5.29 2勝 日本ダービー(GI)2着 ||ヒカリサイド 1977.3.2 0勝 |||ダンディアポロ 1986.3.25 平地2勝+障害3勝 小倉3歳S(GIII) 小倉障害S(OP) フェニックス賞(OP)
なお、このオークスの上位入線馬はB&B理論的良馬が占めました。各馬の潜在能力は、1着エアグルーヴが『5.00(5/128)』、2着ファイトガリバーが『6.75(9/128)』、3着リトルオードリーが『6.00(6/128)』、5着マックスロゼが『6.75(9/128)』となっています。これらの馬たちはNorthern DancerおよびNative Dancerの0化処理がなされており、将来の対種牡馬、つまりは繁殖界においても有利な血統構成を持っていると考えます−と言いながら、このオークスで4着に入ったロゼカラーが、1番最初に重賞勝ち馬を出しました(苦笑)−。