2003年クラシック世代のGI候補生たち(牝馬編)

(市)ヤマカツリリー
  • 栗毛
  • 2000.2.15生
  • 厚真・阿部栄乃進氏生産
  • 馬主・山田博康氏
  • 栗東・松元茂樹厩舎
ヤマカツリリーの4代血統表
ティンバーカントリー(USA)
栗毛 1992.4.14
種付け時活性値:1.75

Woodman
栗毛 1983.2.17
Mr.Prospector
鹿毛 1970.1.28
Raise a Native 1961
Gold Digger 1962
プレイメイト
栗毛 1975.4.12
Buckpasser 1963.4.28
Intriguing 1964
Fall Aspen
栗毛 1976
Pretense
黒鹿毛 1963
Endeavour 1942
Imitation 1951
Change Water
栗毛 1969
Swaps 1952
Portage 1952
リンデンリリー
栗毛 1988.3.16
仔受胎時活性値:0.75
<中央4勝。エリザベス女王杯馬>
ミルジョージ
鹿毛 1975.4.12
種付け時活性値:1.00
Mill Reef
鹿毛 1968.2.23
Never Bend 1960
Milan Mill 1962
Miss Charisma
鹿毛 1967
Ragusa 1960
マタティナ 1960
ラドンナリリー
栗毛 1979.5.12
仔受胎時活性値:2.00
<地方2勝>
キタノカチドキ
鹿毛 1971.3.27
種付け時活性値:1.75
テスコボーイ 1963
ライトフレーム 1959.3.25
ヤマニガーサント
栗毛 1964.5.19
仔受胎時活性値:1.50
<中央0勝>
ガーサント
鹿毛 1949.4.5
種付け時活性値:1.50
イチクニヒメ
栗毛 1956.4.10
仔受胎時活性値:1.75
<中央0勝>
ヤマカツリリーの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
ティンバーカントリー
(Raise a Native系)
ミルジョージ
(Never Bend系)
キタノカチドキ
(Princely Gift系)
ガーサント
(Hermit系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
1.75
(7歳時交配)
1.00
(12歳時交配)
1.75
(7歳時交配)
1.50
(14歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Phalarisの8代孫 Nasrullahの3代孫 Nasrullahの3代孫 Whaleboneの10代孫
ヤマカツリリーのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない血etc
15/128 x  A  A  G
(0.50)
7.50 キタノカチドキ
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
ティンバーカントリー 6.00 母がGI馬
(No.7-D)
7番仔
(2連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

アンカツ騎手に操られ、阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)で2着に粘りましたヤマカツリリー。「ヤマカツ」の「栗毛馬」で狙われていた方。いらっしゃったら、あなたは偉い。

ヤマカツリリーの血統表で目に付くのは、ヤマカツリリー、リンデンリリー、ラドンナリリー、ヤマニガーサント、イチクニヒメと、この血統表で見える限りでも、代々栗毛の毛色が遺伝されていることでしょう。資料でさかのぼれる範囲ならば、5代母クニハタ(1945.4.8)、6代母第一シュリリー(1937)、7代母シュリリー(1925)といずれも栗毛の毛色を持っています。母父ミルジョージ、祖母父父キタノカチドキ、曾祖母父ガーサントといずれも鹿毛の毛色のイメージが強い種牡馬だけに、この牝系が持つ栗毛の強い影響力を感じます。

ヤマカツリリーの最優性先祖&形相の対象は、父ティンバーカントリーと判断しました。ティンバーカントリーは現役時代に米国で12戦5勝。その主な勝ち鞍にプリークネスS(GI)、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル(GI)、シャンペンS(GI)があります。現在のところ、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルの勝ち馬で、米国三冠のいずれかのレースを勝った馬は、同馬だけです。種牡馬としての代表産駒には芝ダートともにGI制覇を成し遂げたアドマイヤドン(1999.5.17)、ダービーグランプリ(統一GI)を制したムガムチュウ(1998.2.26)、チューリップ賞(GIII)2着のレディミューズ(1997.4.24)等がいます。産駒はMr.Prospector系らしくない鈍重さが問題視されることもありますが、ちゃんとGI馬2頭を輩出しているのですから大したものです。

ヤマカツリリーの牝系は、7号族シュリリー系。言わずと知れた、いにしえの基礎繁殖牝馬シュリリー。下河辺孫一氏が1930年に豪州から輸入されたということです。ヤマカツリリーの近親の活躍馬は、なんと言っても母リンデンリリー。同馬は中央4勝を挙げ、その主な勝ち鞍にエリザベス女王杯(GI)、ローズS(GII)があります。今は亡き岡潤一郎騎手とともに駆けた3歳秋の淀の2戦が、彼女のもっとも華やいだ瞬間でした。また、リンデンリリーは3歳初頭に紅梅S(OP)で1着入線したものの、降着制度が導入されて初めてその対象になった馬としても知られています−結果13着に降着−。ヤマカツリリーの近親の活躍馬に話を戻すと、祖母ラドンナリリーは地方2勝。その主な勝ち鞍に東京3歳優駿牝馬という大井の重賞があります。最近は活躍馬が現れていなかったラドンナリリーの分枝でしたが、現2歳世代となる2000年生まれ世代には期待馬が揃っています。このヤマカツリリーの他にもオカノハーモニー(2000.2.23)、マイジョーカー(2000.5.11)という直孫たちがオープンレースで好走しています。相変わらず、後から気づく同一牝系馬の連動する活躍(苦笑)。

阪神のマイル戦のレースを前前で進めて1分34秒9で乗り切るのですから能力はあります。ヤマカツリリー、以降のレースでも頑張ってほしいものです。期待しましょう。

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