2003年クラシック世代のGI候補生たち(牡馬編)

(外)シルクブラボー
  • 芦毛
  • 2000.2.6生
  • 米国・ハヤタ夫妻生産
  • 馬主・(有)シルク
  • 栗東・松元茂樹厩舎
シルクブラボーの4代血統表
Cozzene
芦毛 1980.5.8
種付け時活性値:0.75
Caro
芦毛 1967
フォルティノ
芦毛 1959.4.19
Grey Sovereign 1948
Ranavalo 1954
Chambord
栗毛 1955
Chamossaire 1942
Life Hill 1940
Ride the Trails
鹿毛 1971
Prince John
栗毛 1953
Princequillo 1940
Not Afraid 1948
Wildwook
鹿毛 1965
Sir Gaylord 1959
Blue Canoe 1958
Monica Faye
栗毛 1988
仔受胎時活性値:0.75
<北米6勝>
Wolf Power
芦毛 1978
種付け時活性値:0.25
Flirting Around
鹿毛 1971
★Round Table 1954
Happy Flirt 1958
Pandora
芦毛 1970
★Casabianca 1961
Blue Siren 1962
Monica Anne
栗毛 1981
仔受胎時活性値:1.50
<北米0勝>
True Knight
黒鹿毛 1969
種付け時活性値:0.75
★シャトーゲイ 1960.2.29
Stealaway 1963
Meadow Stream
1963
仔受胎時活性値:0.25
<北米6勝>
Native Dancer
芦毛 1950.3.27
種付け時活性値:1.00
Golden Trail
黒鹿毛 1958.3.5
仔受胎時活性値:1.00
<米2勝>
シルクブラボーの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
Cozzene
(フォルティノ系)
Wolf Power
(Round Table系)
True Knight
(Hyperion系)
Native Dancer
(Sickle系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
0.75
(19歳時交配)
0.25
(9歳時交配)
0.75
(11歳時交配)
1.00
(12歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Phalarisの7代孫 Eclipseの17代孫 Whaleboneの13代孫 Phalarisの4代孫
シルクブラボーのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない血etc
9/128 A  B  C  x
(0.25)
2.25 Wolf Power
True Knight
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
Native Dancer
(Monica Faye)
3.50
(No.4-R)
6番仔
(6連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

やはり坂のあるコースでデビューした馬は強いのでしょうか、シルクブラボー。伊達や酔狂で9馬身差勝ちを収めていた訳ではありませんでした。あ、勝ったレースは新潟のオープン特別・カンナSです。これは、通年の中山開催における芙蓉Sの代わりなのかしらん。

シルクブラボーの配合は、母父のWolf Power、祖母父のTrue Knightがかなり良い味を出していますね。両馬ともにあまりお目にかかれない血です。ここら辺は流石に米国産馬、と言いたいところでしたが、生産はハヤタ夫妻になっていますから、早田光一郎氏の慧眼が光ると述べておきます。Wolf Powerは南アフリカ産で、彼の地で重賞13勝を挙げているようです。ちなみに、Wolf Powerは現在米国のゲインズウェーファームで供用されています。また、True Knightはその父シャトーゲイが日本に輸入される前の産駒で、満8歳時の0交配を受けています。その主な勝ち鞍にサバーバンH(当時米GI)、エイモリーLハスケルH(当時米GI)があります。

シルクブラボーの最優性先祖は曾祖母父Native Dancer、形相の対象は母Monica Fayeと判断しました。Native Dancerは米国で22戦21勝、2着1回。その主な勝ち鞍にプリークネスS(現GI)、ベルモントS(現GI)、トラヴァーズS(現GI)、ホープフルS(現GI)、メトロポリタンH(現GI)などなど。言わずと知れた『灰色の幽霊』、米国では『ビッグレッド』Man o'War(1917.3.29)に並ぶ、国民的アイドルホースとして知られています。種牡馬としての代表産駒にはケンタッキーダービー(現GI)とプリークネスSを制したカウアイキング(1963.4.3)、英1000ギニー(現GI)馬Hula Dancer(1960)、ケンタッキーオークス(現GI)を勝ったNative Street(1963)、フロリダダービー(現GI)の勝ち馬Native Charger(1962)、ケンタッキーダービーを1着入線も投薬違反で失格となったダンサーズイメージ(1965.4.10)、ラロシェット賞(現仏GIII)の勝ち馬タカウォーク(1961.4.7)、ボア賞(現仏GIII)の勝ち馬で仏ダービー(現GI)ではHerbager(1956)の2着だったDan Cupid(1956)、グレイトアメリカンSなど4戦4勝も2歳戦のみの出走となったRaise a Native(1961)などがいます。Native Dancerの直仔にはそれほど目立つ産駒が出た訳ではありませんが、孫の代に大物が出ました。Dan CupidからSea-Bird(1962.3.8)、Raise a NativeからMr.Prospector(1970.1.28)やAlydar(1975.3.23)、ダンシングキャップ(1968.2.5)からオグリキャップ(1985.3.27)、また牝駒であるNatalma(1957)からNorthern Dancer(1961.5.27)が生まれました。Mr.Prospector系とNorthern Dancer系の繁栄により、Native Dancerの血は世界へと広がりました。

シルクブラボーの牝系は米国で受け継がれている4号族。本馬の4代母となるGolden Trailへの早田光一郎氏の思いが見え隠れしますね。Golden Trailの孫にブライアンズタイム(1985.5.28)、サンシャインフォーエヴァー(1985.3.14)という2頭の輸入種牡馬が見えます。Golden Trailからの分枝は活躍馬目白押しの活力ある牝系です。Golden Trailからの分枝の近親活躍馬と日本に縁のある馬を↓の近親牝系図に示しておきます。

Golden Trail 1958 北米2勝
|Meadow Stream 1963 北米6勝
||Beautiful Morning 1971 不出走
|||Fool's Prayer 1975 北米10勝 クイーンズカウンティH(GIII) ナッソーカウンティH(GIII)
||Monica Anne 1981 北米0勝
|||Monica Faye 1988 北米6勝
||||シルクブラボー 2000.2.6 (本馬)
|||Crestothetrail 1991 不出走
||||Freedom Grest 1996 現役 サンパスカルH(米GII) グッドウッドH(米GII)
|On the Trail 1964 不出走
||Tobacco Trail 1969 北米3勝
|||Hidden Trail 1975 不出走
||||アイドリームドアドリーム 1987.3.31 北米2勝
|||||エアデジャヴー 1995.3.27 中央2勝 クイーンS(GIII)
|||||エアシャカール 1997.2.26 現役 皐月賞(GI) 菊花賞(GI)
||Darby Creek Road 1975 北米6勝 サラトガスペシャルS(GII)
||Andover Way 1978 北米9勝 トップフライトH(GI) ネクストムーヴH(GIII)
|Gleaming Light 1966 北米11勝
|Java Moon 1970 北米9勝 カムリーS(GIII)
|Outward Sunshine 1974 北米6勝
||サンシャインフォーエヴァー 1985.3.14 北米8勝 バドワイザー国際(GI) ターフクラシック(GI) マンノウォーS(GI)
|Kelley's Day 1977 北米5勝
||ブライアンズタイム 1985.5.28 北米5勝 フロリダダービー(GI) ペガサスH(GI)
|Autumn Glory 1978 北米6勝 エイコーンS(GI)3着
||Glorify 1987 海外3勝 エドゥヴィル賞(仏GIII)
||Doree 1992 海外3勝 アランベール賞(仏GIII)

カンナSの快勝により、一口で出資されている馬主さんたちは夢が広がりましたね。シルクブラボー、これからも活躍して欲しいものです。

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