2003年クラシック世代のGI候補生たち(牡馬編)

[地]ブラックミラージュ
  • 鹿毛
  • 2000.5.14生
  • 門別・ビラトリファーム生産
  • 馬主・黒岩晴男氏
  • 北海道・林正雄厩舎
ブラックミラージュの4代血統表
グランドオペラ
鹿毛 1984.2.11
種付け時活性値:1.75

Nijinsky
鹿毛 1967.2.21
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Flaming Page
鹿毛 1959.4.24
Bull Page 1947
Flaring Top 1947
Glorious Song
鹿毛 1976
Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958
Cosmah 1953.4.4
Ballade
黒鹿毛 1972
Herbager 1956
Miss Swapsco 1965
イーニースルー
鹿毛 1991.5.8
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
<不出走>
ハイブリッジスルー
黒鹿毛 1984.5.13
種付け時活性値:1.50
Seattle Slew
黒鹿毛 1974.2.15
Bold Reasoning 1968.4.29
My Charmer 1969.3.25
Mairzy Doates
鹿毛 1976.4.2
Nodouble 1965
Avalanche Lily 1965
イニニ
青鹿毛 1976.5.1
仔受胎時活性値:1.50
<海外2勝>
Cavo Doro
1970
種付け時活性値:1.25
Sir Ivor 1965.5.5
Limuru 1964
Latin Melody
鹿毛 1970
仔受胎時活性値:1.25
<海外3勝>
Tudor Melody
黒鹿毛 1956
種付け時活性値:1.25
Sealing Wax
栗毛 1962
仔受胎時活性値:1.75
ブラックミラージュの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
グランドオペラ
(Northern Dancer系)
ハイブリッジスルー
(Bold Ruler系)
Cavo Doro
(Sir Gaylord系)
Tudor Melody
(Hyperion系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
1.75
(15歳時交配)
1.50
(6歳時交配)
1.25
(5歳時交配)
1.25
(13歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Nearcoの4代孫 Nearcoの6代孫 Nearcoの5代孫 Whaleboneの12代孫
ブラックミラージュのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない血etc
9/128 A  A  A  C
(0.75)
6.75 Cavo Doro
Tudor Melody
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
グランドオペラ 6.50 or 4.50
(No.14-C)
4番仔
(不受胎後)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

武豊騎手を鞍上にした道営所属馬ブラックミラージュ、見事に北海道2歳優駿(統一GIII)を制しました。

ブラックミラージュの配合の特徴は、マイナー種牡馬、あるいはレア先祖で固められた4代血統構成であることでしょうか。父グランドオペラは英国で1戦0勝、母父ハイブリッジスルーは不出走、祖母父Cavo Doroは「?」、曾祖母父Tudor Melodyは英米でプリンスオブウェールズSなど7勝。メジャー父系優先のこの時代によく生き残っていましたね、こういう血統構成の馬が(苦笑)。また、母父ハイブリッジスルーの両親の誕生日を見て、「あれ、外国産馬やのによく分かるなぁ」と思われたあなた。父のSeattle Slewは問題ないかと思いますが、母のMairzy Doatesは「?」と思われるかもしれませんね。アルファベットのつづりを日本語で読んでみてください。「メアジードーツ」。第1回ジャパンカップの勝ち馬の名前になりましたね(笑)。

ブラックミラージュの最優性先祖&形相の対象は、父グランドオペラと判断しました。グランドオペラは先述の通り現役時代に英国で1戦0勝。母が加国年度代表馬で米国古牝馬王者の名牝Glorious Songという血統を嘱望され、種牡馬として日本に輸入されました。グランドオペラの半弟にはRahy(1985)、Singspiel(1992.2.25)がいますね。グランドオペラの代表産駒には『孝行息子』メイセイオペラ(1994.6.6)がまず1番手に挙げられます。同馬は地方、中央合わせて通算35戦23勝。その主な勝ち鞍にフェブラリーS(GI)、帝王賞(統一GI)、マイルCS南部杯(統一GI)などがあります。また、他の代表産駒にはアマゾンオペラ(1991.4.6)がいます。同馬は地方、中央合わせて通算53戦17勝。その主な勝ち鞍に川崎記念(現統一GI)、グランドチャンピオン2000、マイルグランプリなどがあります。グランドオペラは供用初年度である1988年の種付け頭数33頭からスタートして、毎年20頭から40頭程度という「健全な」種付けをこなしていました。しかし、1999年、メイセイオペラの活躍により種付け頭数が激増。151頭もの種付けをこなす結果となりました。ブラックミラージュはその1999年に種付けをされて、翌2000年に生まれた産駒となります。ちなみに、グランドオペラの種付け頭数は1993年の16頭というのがもっとも少ない数ですが、その年に交配された肌馬のうちの1頭が、メイセイオペラの母であるテラミス(1988.3.10)ということになります。

ブラックミラージュの牝系は、14号族Sea Parrot(1948)系。近親に特に目立った活躍馬がいるわけではありませんが、祖母イニニはフレッドダーリングS(英GIII)3着、曾祖母Latin MelodyはクイーンマリーS(英GIII)3着と重賞で好戦実績があります。また、5代母となるSea Parrotはヨークシャーオークス(現英GI)、ナッソーS(現英GII)等を制しています。さかのぼれば、9代母に名牝Pretty Polly(1901)が見える牝系です。

地味な血統を持つ馬というのは、やはり応援したくなるものですね。ブラックミラージュ、ぜひとも頑張ってほしい若駒です。

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