2003年クラシック世代のGI候補生たち(牝馬編)

トーホウアスカ
  • 栗毛
  • 2000.5.27生
  • 浦河・吉田隆氏生産
  • 馬主・東豊物産(株)
  • 栗東・藤原英昭厩舎
トーホウアスカの4代血統表
チーフベアハート
栗毛 1993.2.1
種付け時活性値:1.50
Chief's Crown
鹿毛 1982
Danzig
鹿毛 1977.2.12
Northern Dancer 1961.5.27
Pas de Nom 1968
Six Crowns
栗毛 1976
Secretariat 1970.3.30
Chris Evert 1971
Amelia Bearhart
栗毛 1983
Bold Hour
黒鹿毛 1964
Bold Ruler 1954.4.6
Seven Thirty 1958
Myrtlewood Lass
鹿毛 1972
Ribot 1952.2.27
Gold Digger 1962
カガミアスカ
栗毛 1990.4.24
仔受胎時活性値:0.25
<中央4勝>
General Assembly
栗毛 1976
種付け時活性値:1.25
Secretariat
栗毛 1970
Bold Ruler 1954
Somethingroyal 1952
Exclusive Dancer
芦毛 1967
Native Dancer 1950.3.27
Exclusive 1953
クリスタルレイル
鹿毛 1980.3.5
仔受胎時活性値:0.25
<北米4勝>
Great Above
黒鹿毛 1972
種付け時活性値:1.75
Minnesota Mac 1964
Ta Wee 1966
T.V.Actress
栗毛 1968
仔受胎時活性値:0.75
<北米2勝>
T.V.Lark
鹿毛 1957
種付け時活性値:0.50
Petite Patootie
鹿毛 1964
仔受胎時活性値:0.75
トーホウアスカの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
チーフベアハート
(Northern Dancer系)
General Assembly
(Bold Ruler系)
Great Above
(Himyar系)
T.V.Lark
(Nasrullah系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
1.50
(6歳時交配)
1.25
(13歳時交配)
1.75
(7歳時交配)
0.50
(10歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Nearcoの5代孫 Nasrullahの3代孫 Whaleboneの15代孫 Nasrullahの孫
トーホウアスカのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない血etc
19/128 A  A  z  A
(0.66)
12.54 父初年度産駒
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
Great Above
(カガミアスカ)
2.00
(No.1-J)
5番仔
(5連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

函館2歳Sでしぶとく2着に入りました、トーホウアスカ。ダテに阪神の坂をこなしていなかったということでしょうか。それにしても、いまさら気付いたのですが、父チーフベアハートの母はAmelia Bearhartという名前なんですね。これって、Amelia Earhartのもじりなのかしらん。

トーホウアスカの配合の特徴として4代血統表で目に付くのは、Secretariat4×3の近親交配でしょう。このクロスは、Secretariatの直祖父であるNasrullah(1940.3.2)がオレンジ0化されているため、2代のブルー0クロスとして処理されています。合わせて、Bold Ruler5×4×4のクロスも、1代のブルー0クロスとして処理されています。また、曾祖母父に配されているT.V.Larkがオレンジ0化されていますが、これは父父であるChief's Crownの曾祖母父に配されたT.V.Larkが満8歳時の0交配を与えているために生じています(T.V.Larkは6×4のクロス)。このT.V.Larkの0交配というのが1つのポイントですね。もともと、T.V.Larkの父Indian Hemp(1949)がNasrullah満8歳時交配の0遺伝馬であるため、Nasrullahの0クリア化ができる強みがあるのですが、より近い代でリフレッシュされることになりますからね。

トーホウアスカの最優性先祖は祖母父Great Above、形相の対象は母カガミアスカと判断しました。Great Aboveは現役時代に北米で63戦13勝。その主な勝ち鞍はポーモノクH(米GIII)のみというマイナーな成績です。しかし、母が米短距離王者2回のTa Wee(1966)、伯父に『世紀の快速馬』Dr.Fager(1964.4.6)という血統を嘱望されて米国で種牡馬入りました。そんな「お家柄」だけで種牡馬入りしたGreat Aboveの送り出した最高傑作が、1994年の米年度代表馬Holy Bull(1991)となります。馬産の中心地ではないフロリダ州で産声をあげたHoly Bullでしたが、通算戦績は米国で16戦13勝という素晴らしいものでした。その主な勝ち鞍にトラヴァーズS(GI)、メトロポリタンH(GI)、ハスケル招待H(GI)、ウッドワードS(GI)、フロリダダービー(GI)、フューチュリティS(GI)など。父Great Aboveにブリーダーズカップ登録がなかったために出走はなりませんでしたが、トラヴァーズSでConcern(1991)−後のブリーダーズカップ・クラシック(GI)勝ち馬−、ニ冠馬タバスコキャット(1991)を切って捨てたその実力から、「ブリーダーズカップ・クラシックに出走していれば、まず優勝していただろう」と言われました。Great Aboveの他の代表産駒として、カーターH(米GII)を制したLove that Mac(1982)、ベドロージズH(米GIII)の勝ち馬Nany(1980)、モーヴェンS(米GIII)を勝ったGreat Smoke(1984)などがいます。

トーホウアスカの牝系は、米国で受け継がれている1号族。近親の主な活躍馬は母カガミアスカが中央4勝を挙げているくらいでしょうか。ただ、カガミアスカは繁殖牝馬として頑張っていて、初仔ツルミパール(1996.3.20)から5番仔トーホウアスカまで、すべての産駒がデビューしており、いずれもが勝ち名乗りをあげています−3番仔ツルミコンコルド(1998.3.15)のみ、中央ではなく地方で勝ち上がっています−

坂のあるコースでデビューした馬はやはり強いのでしょうか。トーホウアスカ、これからの走りに期待しましょう。

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