中島理論で見るGIレースの勝ち馬(1995年編)

[Notes]

『本物の(形容詞)』ジェニュイン。弥生賞圧勝後に屈腱炎を発症したフジキセキに代わり、皐月賞の主人公となったのは同じサンデーサイレンス産駒のジェニュインでした。青鹿毛の馬体に白いシャドーロールと桃色のバンテージ、赤の染め分け帽子に社台レースホースの勝負服。そのいでたちの印象的な馬が、2番手先行抜け出しで軽やかに勝利しました。鞍上は『名手』岡部幸雄騎手、所属は美浦・松山康久厩舎、オーナーは社台レースホース、生産者は千歳・社台ファーム。岡部騎手はシンボリルドルフ、ダイナコスモスについで皐月賞3勝目、松山調教師はミスターシービーについで皐月賞2勝目となりました。レースの2着には同じくサンデーサイレンス産駒のタヤスツヨシ、3着にはブライアンズタイム産駒のオートマチックが入りました。この後幾度も繰り返される「サンデーサイレンス産駒のGIワンツーフィニッシュ」の最初が、この第55回皐月賞でした。

ジェニュインの4代血統構成は、『Hail to Reason系×Bold Ruler系×Man o'War系×Northern Dancer系』となります。Eclipse3系、Matchem1系で構成されており、異系を組み込むことにより知的素質の向上、血の浄化をなしています。また、母父What Luckは下級レースを2勝しただけの超マイナー種牡馬です。日本の競走馬でその血を持つ馬の頻度は極めて低く、活力の活性化に一役買っています。付け加えて、ジェニュインは父サンデーサイレンスの初年度産駒となります。