中島理論で見るGIレースの勝ち馬(1994年編)

(地)オグリローマン
  • 芦毛
  • 1991.5.20生
  • 三石・稲葉牧場生産
  • 馬主・小栗孝一氏
  • 栗東・瀬戸口勉厩舎
オグリローマンの4代血統表
ブレイヴェストローマン
鹿毛 1972.5.19
種付け時活性値:0.50
Never Bend
鹿毛 1960.3.15
Nasrullah
鹿毛 1940.3.2
Nearco 1935.1.24
Mumtaz Begum 1932
Lalun
鹿毛 1952
Djeddah 1945
Be Faithful 1942
Roman Song
鹿毛 1955
▲Roman
鹿毛 1937
Sir Gallahad 1920
Buckup 1928
Quiz Song
栗毛 1948
★Sun Again 1939
Clever Song 1936
ホワイトナルビー
芦毛 1974.6.17
仔受胎時活性値:2.00
シルバーシャーク
芦毛 1963
種付け時活性値:0.50
▲Buisson Ardent
栗毛 1953
Relic 1945
Rose o'Lynn 1944
Palsaka
芦毛 1954
Palestine 1947
Masaka 1945
ネヴァーナルビー
黒鹿毛 1969.2.27
仔受胎時活性値:1.00
ネヴァービート
栃栗毛 1960
種付け時活性値:0.00
★Never Say Die 1951
Bride Elect 1952
センジュウ
黒鹿毛 1963.3.29
仔受胎時活性値:1.25
ガーサント
鹿毛 1949.4.5
種付け時活性値:1.25
スターナルビー
黒鹿毛 1957.4.22
仔受胎時活性値:1.25
オグリローマンの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
ブレイヴェストローマン
(Never Bend系)
シルバーシャーク
(Relic系)
ネヴァービート
(Never Say Die系)
ガーサント
(Hermit系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
0.50
(18歳時交配)
0.50
(10歳時交配)
0.00
(8歳時交配)
1.25
(13歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Nasrullahの孫 Matchem〜Man o'War系 Nasrullahの孫 Whaleboneの10代孫
オグリローマンのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない先祖etc
10/128 A  D  A  G
(0.33)
3.30 シルバーシャーク
ガーサント
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
ガーサント
(センジュウ)
5.50 半兄オグリキャップ
(No.7-D シュリリー系)
12番仔
(11連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

『幼名はアイカナ』オグリローマン。武豊騎手が騎乗した3番人気馬オグリローマンが、逃げ粘る大崎昭一騎手騎乗のツィンクルブライドをゴール前で「ハナ」だけ差し切りました。兄オグリキャップの成し得なかった「クラシック制覇」を妹が遂げた瞬間でした。マル地馬の桜花賞制覇はJRA史上初でした。武豊騎手はシャダイカグラ、ベガに続いて桜花賞3勝目、管理された瀬戸口勉調教師は桜花賞初勝利でした。

中島理論的解釈をするならば、4代血統構成は『Never Bend系×Man o'War系×Never Say Die系×Hermit系』となります。直父系と祖母父系はNasrullahの近い所どうしですが、祖母ネヴァーナルビーが父ネヴァービートより受けた0交配により、クロスによる弊害は生じません−ネヴァービート自身もその父Never Say Dieより8歳時種付による0交配を受けています−。オグリローマンの血統表を見直しますと、3代前の牡先祖−Nasrullah、Roman、Buisson Ardent、ネヴァービート−がすべて0化されています。兄オグリキャップに負けず劣らず、上手に先祖の数を減らして資質の固定化に成功しています。また、母父シルバーシャークはMan o'War〜Matchem系で、血統構成上重要な異系として血の浄化を成しています。

オグリローマンの牝系は、7号族シュリリー系。同牝馬は1930年に豪州より輸入。母ホワイトナルビーは公営で4勝。産駒は、初仔オグリトラックから15番仔オグリプロテクターまですべての産駒が勝ち上がる素晴らしさ。産駒の勝ち鞍総数は、ゆうに100を越えているそうです。6番仔オグリキャップは、笠松で12戦10勝の成績を残した後、中央で有馬記念(2回)、安田記念、マイルチャンピオンシップなどGI4勝を含める重賞12勝の『平成の怪物』となりました。オグリローマンは12番仔です。祖母ネヴァーナルビーは不出走。ホワイトナルビーは2番仔です。曾祖母センジュウは0勝馬。初仔(もしかしたら2番仔)としてネヴァーナルビーを出しました。ホワイトナルビー自身の繁殖成績は素晴らしいですが、祖母、曾祖母から目立った産駒は輩出されていません。なお、オグリローマンの5代母クインナルビーは1953年の天皇賞・秋馬です。また、クインナルビーの別分枝の子孫に、1997年の桜花賞馬キョウエイマーチがいます。

桜花賞以後は1勝もできなかったオグリローマンですが、クラシックを制したのですから大したものです。繁殖牝馬としても、初仔オグリロマンス−その父ノーザンテーストが24歳時の0交配馬−が2勝を挙げ中日スポーツ賞3歳Sで5着と健闘し、2番仔オグリデンセツ−その父ジェネラスが8歳時の0交配馬−も1勝を挙げています。賢母の家系なのでしょうね。

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