2004年クラシック世代のGI候補生たち(牡馬編)

コスモサンビーム
  • 青鹿毛
  • 2001.3.28生
  • 新冠・ヤマオカ牧場生産
  • 馬主・岡田美佐子氏
  • 栗東・佐々木晶三厩舎
コスモサンビームの4代血統表
ザグレブ(GB)
鹿毛 1993.5.14
種付け時活性値:1.75
Theatrical(IRE)
鹿毛 1982.3.13
Nureyev(USA)
鹿毛 1977.5.2
Northern Dancer(CAN) 1961.5.27
Special(USA) 1969
ツリーオブノレッジ(IRE)
鹿毛 1977.3.2
Sassafras(FR) 1967
Sensibility(USA) 1971
Sophonisbe(IRE)
黒鹿毛 1981
ウオロー(IRE)
黒鹿毛 1973.3.15
★Wolver Hollow(GB) 1964
Wichuraiana(GB) 1963
Southern Seas(GB)
黒鹿毛 1975
ジムフレンチ(USA) 1968.4.26
Schonbrunn(GER) 1966
ロビースレインボウ(GB)
鹿毛 1991.3.20
仔受胎時活性値:0.25
<英1勝>
Rainbow Quest(USA)
鹿毛 1981
種付け時活性値:0.25
Blushing Groom(FR)
栗毛 1974
Red God(USA) 1954
Runaway Bride(GB) 1962
I Will Follow(USA)
鹿毛 1975
▲Herbager(FR) 1956
Where You Lead(USA) 1970
Mary Martin(IRE)
栗毛 1983
仔受胎時活性値:1.75
<不出走>
★Be My Guest(USA)
栗毛 1974
種付け時活性値:0.00
Northern Dancer(CAN) 1961
What a Treat(USA) 1962
Centre Piece(IRE)
鹿毛 1970
仔受胎時活性値:1.00
<愛0勝>
トンピオン(USA)
黒鹿毛 1957.2.24
種付け時活性値:1.00
Table Rose(USA)
鹿毛 1964
仔受胎時活性値:1.25
<北米1勝>
コスモサンビームの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
ザグレブ
(Northern Dancer系)
Rainbow Quest
(Red God系)
Be My Guest
(Northern Dancer系)
トンピオン
(Tom Fool系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
1.75
(7歳時交配)
0.25
(9歳時交配)
0.00
(8歳時交配)
1.00
(12歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Northern Dancerの3代孫 Nearcoの4代孫 Northern Dancerの仔 Phalarisの4代孫
コスモサンビームのB&B理論的総括
8代残牡先祖数
(7代残牡先祖数)
4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない血etc
14/128
(14/64)
A  A  A  y
(0.66)
9.24 トンピオン
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
ザグレブ
(ウオロー)
4.25
(No.1-H)
6番仔
(6連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

小倉2歳S(GIII)では5馬身あった差を朝日杯FS(GI)でクビ差逆転しました、コスモサンビーム。

コスモサンビームの血統でまず目に行くのは、父ザグレブということでしょう。1996年の愛ダービー(GI)馬。よく振り返られることですが、1996年の世界のダービーはキャリア3戦目の馬が活躍した年でした。日本ではフサイチコンコルド(1993.2.11)、英国ではShaamit(1993.2.11)、そして愛国ではザグレブ。いずれもがキャリア3戦目の初重賞制覇がダービー勝ちとなりました。さて、そんなザグレブですが、日本に適正を示すNureyev系のTheatricalの直仔ということもあり、期待を持って1997年に種牡馬として輸入されました。でも、正直さっぱり仔どもが走らなかったのですね。見切りを付けられたザグレブは、傷心(?)のまま2002年8月に愛国に逆輸出されました。しかし、産駒が「種はこれ以上増えない」と敏感に反応したからか、あるいはコスモ勢の実質オーナーである岡田繁幸氏の慧眼があったからか、4年目の産駒が突然の大当たり。クラシックに直結する朝日杯FS(GI)とラジオたんぱ杯2歳S(GIII)、どちらもコスモ勢のザグレブ産駒が勝ってしまいました。

コスモサンビームの配合はNorthern Dancer4×4のクロスが目立ちます。しかし、B&B理論的には祖母父Be My Guestが祖母Mary Martinに満8歳時の0交配を与えていることにより、Northern Dancerのクロスは弊害のないクロスとして処理されています。また、4代血統構成を見ると『Northern Dancer系×Red God系×Northern Dancer系×Tom Fool系』とPhalaris系の近しいところの配合になっています。ただ、Nasrullah系では異質のBlushing Groom系が母父、いわゆるダミー血脈のTom Fool系が曾祖母父ということもあり、Phalaris4段重ねの配合では弊害が比較的薄いと考えられます。

コスモサンビームの最優性先祖は父ザグレブ、形相の対象はウオローと判断しました。ザグレブは愛仏で4戦2勝。その主な勝ち鞍が愛ダービーとなります。種牡馬としての代表産駒として本馬コスモサンビーム、そしてラジオたんぱ杯2歳Sの勝ち馬で『道営の星』コスモバルク(2001.2.10)。岡田さんは、どうやってこの両馬を見出されたのでしょうか(苦笑)。

コスモサンビームの牝系は、欧米で受け継がれている1号族。コスモサンビームの近親活躍馬には、伯母にMarina Park(1990.4.6)。同牝馬は北半球各地を転戦し8勝。その主な勝ち鞍にプリンセスマーガレットS(英GIII)、ラスシエネガスBCH(米GIII)があり、香港国際ボウル(現GI)では2着になっています。また、曾祖母Centre Pieceは不出走ですが、繁殖牝馬として能力を発揮しました。その直仔Greenland Park(1976)は英仏で5勝を挙げ、クインメアリーS(英GII)など重賞3勝。同じく直仔Red Sunset(1979)は英白(注:ベルギー)で2勝を挙げ、コヴェントリーS(英GII)勝ちがあります。↓に簡単な近親牝系図を示しておきます。

Centre Piece 1970 愛0勝
|Calamarie 1974 愛1勝
||Manx Park 1978
|||Tierce 1988.9.7 豪2歳王者 STCゴールデンスリッパーS(GI)など重賞7勝
|Greenland Park 1976 英仏5勝 クインメアリーS(英GII)など重賞3勝
||Fitnah 1982 仏英6勝 サンタラリ賞(仏GI)など重賞4勝
||Nawaiet 1991 北米1勝
|||No Excuse Needed 1998.2.16 欧州4勝 クインアンS(英GII)など重賞3勝
|Red Sunset 1979 英白2勝 コヴェントリーS(英GII)
|Mary Martin 1983 不出走
||ロビースレインボウ 1991.3.20 英1勝
|||コスモサンビーム 2001.3.28 (本馬)

佐々木晶三調教師の意向では、マイル路線も視野に入れて3歳春を戦われる予定という事。いずれにしても、ザグレブの数少ない後継産駒が活躍してくれる事を祈りましょう。

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