今日、太陽を見た。朝と夕方に見た。単純に素直に綺麗だと思った。

夏の朝日は、自転車で東に向かう僕の顔を朱色に鮮やかに染めてくれた。
「ああ、おはようさん。太陽も毎日ご苦労さんやね」。心の中でそう呟く。
毎日当たり前のように東の空から昇ってくる太陽。
人は、当然すぎるその太陽の仕事に対して、もっと感謝するべきだと思った。

夏の夕日は、西の空から川沿いの河川敷一帯を黄金色に鮮やかに染めていた。
芝生の上で無邪気にサッカーをする少年たち。
犬の散歩をする何組かのカップル。
ベンチに腰掛けている老夫婦。
すべての人のいのちがきらめいていた。
綺麗だった。
すべての人のいのちが愛しく思えた。
嬉しかった。
太陽には、人のこころを優しくする不思議な力があるんじゃないかと思った。

太陽ってすごいね。人をこんなにも優しい気持ちにしてくれる。
いのちってすごいね。人をこんなにも嬉しい気持ちにしてくれる。
人って幸せだね。こんなに簡単に感動できるなんて。

また明日、太陽は当たり前のように東から昇り、当たり前のように西へ沈んでいく。