中島理論で見るGIレースの勝ち馬(1995年編)

(外)ヒシアケボノ
  • 黒鹿毛
  • 1992.2.27生
  • 米国・スウェットナム・スタッド生産
  • 馬主・阿部雅一郎氏
  • 栗東・佐山優厩舎
ヒシアケボノの4代血統表

Woodman
栗毛 1983.2.17
種付け時活性値:0.00
Mr.Prospector
鹿毛 1970.1.28
★Raise a Native
栗毛 1961.4.18
Native Dancer 1950.3.27
Raise You 1946
Gold Digger
鹿毛 1962.5.28
Nashua 1952.4.14
Sequence 1946
プレイメイト
栗毛 1975.4.12
Buckpasser
鹿毛 1963.4.28
Tom Fool 1949.3.31
Busanda 1947
Intriguing
栗毛 1964
Swaps 1952.3.1
Glamour 1953 ♀
Mysteries
鹿毛 1986
仔受胎時活性値:1.25
Seattle Slew
黒鹿毛 1974.2.15
種付け時活性値:0.75
Bold Reasoning
黒鹿毛 1968.4.29
Boldnesian 1963.4.14
Reason to Earn 1963
My Charmer
鹿毛 1969.3.25
Poker 1963.3.20
Fair Charmer 1959.2.3
Phydilla
鹿毛 1978
仔受胎時活性値:1.75
★Lyphard
鹿毛 1969
種付け時活性値:0.00
Northern Dancer 1961.5.27
Goofed 1960.3.29
Godzilla
鹿毛 1972
仔受胎時活性値:1.25
Gyr
栗毛 1967
種付け時活性値:1.00
Gently
芦毛 1962
仔受胎時活性値:0.25
ヒシアケボノの4代血統構成&4代父系の活性値&4代父系の分枝状況
母父 祖母父 曾祖母父
Woodman
(Mr.Prospector系)
Seattle Slew
(Bold Ruler系)
Lyphard
(Northern Dancer系)
Gyr
(Native Dancer系)
父の活性値 母父の活性値 祖母父の活性値 曾祖母父の活性値
0.00
(8歳時交配)
0.75
(11歳時交配)
0.00
(8歳時交配)
1.00
(4歳時交配)
父の分枝状況 母父の分枝状況 祖母父の分枝状況 曾祖母父の分枝状況
Native Dancerの3代孫 Nearcoの5代孫 Nearcoの3代孫 Native Dancerの3代孫
ヒシアケボノのB&B理論的総括
8代残牡先祖数 4代血統構成
(資質固定指数)
潜在能力値 少ない先祖etc
8/128 x  A  A  x
(0.50)
4.00 Gyr
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
Gyr 4.50 半弟アグネスワールド
(No.6-B)
2番仔
(2連産目)

潜在能力値は数値が少ないほど大きいことを示しています。

[Notes]

『短距離の横綱(になるはずだった)』ヒシアケボノ。勝ち時計は1分8秒1。前半600mはスプリンターズSらしく32秒9の速いラップ。後半600mが35秒2とやや時計のかかったこの1200m戦を制したのは、3歳馬ヒシアケボノでした。白いシャドーロールをつけた黒鹿毛の巨漢馬は、冬の中山の芝を揺らすように走り、集団6番手から好位差ししました。馬体重560kgでの勝利は、JRAGI史上最高馬体重での勝利でした。ヒシアケボノの鞍上は角田晃一騎手、所属は栗東・佐山優厩舎、オーナーは阿部雅一郎氏、生産者は米国・スウェットナム・スタッド。なお、レースの2着には横山典弘騎手騎乗のビコーペガサス、3着にはオリビエ・ペリエ騎手騎乗のソーファクチュアル(UAE)が入りました。

ヒシアケボノの4代血統構成は、『Raise a Native系×Bold Ruler系×Northern Dancer系×Native Dancer系』となります。4系いずれもEclipse系〜Phalaris系の近親どうしの配合となり、やや一本調子の配合という印象を持ちます。しかし、父ウッドマンの0交配−ヒシアケボノは2月27日と早い生まれですが、父ウッドマンも2月17日と早い生まれです−、祖母父Lyphardの0交配と近い代で0遺伝が現れ、8代に残る有数値牡先祖数は『8/128』と少ない値になりました。形相遺伝的には曾祖母父Gyrの栗毛を受けるはずですが、母父Seattle Slewがホモ鹿毛の種牡馬のようで、ヒシアケボノは黒鹿毛の毛色に出ました。

ヒシアケボノの牝系は、6号族Be Careful(英国産)系。母Mysteries(米国産)は英国で0勝ですが、ムシドラS(GIII)3着があります。初仔My Sea Castlesは米国でクリプセッタS(準重賞)など4勝を挙げました。ヒシアケボノは2番仔となります。そして5番仔にジュライC(英GI)、アベイユドロンシャン賞(仏GI)、CBC賞(GII)、全日本3歳優駿(GII)、函館3歳S(GIII)などを勝っている国際GI勝ち馬アグネスワールドが出ています。同馬はNorthern Dancerの直仔であるDanzigが17歳時交配(活性値:0.25)の産駒です。しかし、母方の持つLyphardの0遺伝に助けられてNorthern Dancer2×4のクロスを無弊害化しています。ちなみに、8代に残る有数値牡先祖数は『8/128』で兄と同数値です。祖母Phidilla(仏国産)は仏国で出走しクインシー賞(GIII)、エクリプス賞(GIII)など4勝を挙げて、仏3歳牝馬チャンピオンに選ばれました。Mysteriesは3番仔となります。曾祖母Godzilla(英国産)は伊国と英国で5勝。Phidillaは2番仔となります。6番仔Colchisは英国で1勝、ゴードンS(GIII)2着とグレート・ヴォルティジュールS(GII)3着があります。不受胎後の7番仔Observation Postは英愛仏で2勝、愛ダービー(GI)&コロネーションC(英GI)&ダンテS(英GII)で2着となりました。8番仔Ernaniは仏愛米で3勝、シェーヌ賞(仏GIII)2着とラ・サラマンドル賞(仏GI)3着があります。9番仔Lilian Baylissは英米で2勝、ネルグイン賞(英GIII)3着があります。12番仔ラヴィッスマンはJRA5勝。そして、14番仔にスワンS(GII)、ダービー卿チャレンジトロフィー(GIII)など6勝を挙げている現役馬ロイヤルスズカがいます。同馬はGodzillaが20歳時交配の仔どもでした。4代母Gently(英国産)は英国でネルグインS(GIII)など2勝。Godzillaの1歳年上の姉であるGreedy of Gainの直仔に、グラン・クリテリウム(伊GI)、マルレ賞(仏GII)などを勝ったGrease、ウンブリア賞(伊GIII)、クリテリウム・ナチオナーレ(伊GIII)などを勝ったGodotがいます。5代母Be Carefulは英国で4勝。主な勝ち鞍にシャンペンS(現GII)、ジムクラックS(現GII)。

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